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STORY

蛇尾 4

 まったく支離滅裂になってきた。わたしはまた失敗し始めている。わたしにとって、なにかを行為する、ということは、それは失敗に終わる、ということを前提としている。わたしの試みはすべて失敗してきた。だからわたしはもうほとんどの事柄を諦めてしまった。それにも関わらず、またこのような文章を書いている自分自身にうんざりするのである。わたしの失敗がどこに端を発するのか、完全に明確ではないが、過去をさかのぼっていけば、おのずとどこかへ辿り着くだろう。まったくひどい幼年時代を過ごしたものである。すでに当時からすべてが失敗していた。わたしは常に悪意を感じながら生き延びていた。わたしに、血を分けた両親がいるのか、わからないが、わたしの両親であると称する人々のなかで育った。忘れられない記憶はいくらでもあるが、決してよいものなどではないので、思い出さない方がむしろいい。わたしは自分自身の記憶力には常々うんざりしている。過去はただ静かに消えていけばいい。それなのに、わたしのなかで生き生きと、悪意を燃やしながら、憎悪と、激怒と、深い悲しみが、ごちゃまぜになって、いまだに残っているのだ。残るのは、肉体の傷だけで十分である。わたしに血の分けた両親がいるとしての話だが、要するに、わたしの失敗は、子宮に端を発している、という気がする。どの時点でわたしというものが成立するのかは知らないが、子宮だとか、精子だとか、遺伝子だとか、要するにそういったものどもである。あるいは、わたしに血を分けた両親などいないのかもしれない。木の股から人が産まれるなどと言う。わたしはそれなのかもしれない。どちらにせよ、わたしなどというものが成立してしまった、という時点が、ありとあらゆる失敗の発端だということに変わりはない。この致命的な失敗に、わたしは責任があるのだろうか。わたしがわたしであるということは、わたしの間違いなのだろうか。そうだとして、わたしがわたしでなくなるには、どうすればよいのか。思い付く限りの方法は試してきた。しかし、わたしがわたしである、という独房からは決して逃れることができないようだ。最後の可能性は、刑死だけである。それをずっと待っているのだが、誰もいないこの砂漠では、どうやって刑が執行されるのかわからない。三回ほど自分で試してみたが、それもすべて失敗した。まったくひどい話である。わたしが悪意を感じるというのも、まんざら嘘ではないのだ。

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